地域で売るか?個別で売るか?

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販売戦略の一環として、ブランドを育てていくという方法は、今や定石と言えるでしょう。ただし、それを地域としてひとくくりで売り出すのか?個別に売り出すのか?は、悩ましいところです。

先日、NHKで放送された「特報フロンティア」はとても興味深い内容でした。

和牛 ジャパンブランドの挑戦~農産物 海外輸出戦略のゆくえ~ NHK福岡放送局|特報フロンティア

内容をかいつまんで説明すると以下のような感じです。

日本の牛肉は品質が良くて味も美味しい。そこでEUヨーロッパ連合輸出解禁に伴ってこれを輸出したい。農水省としては「和牛(WAGYU)」というブランドを立ててこれでアピールしていきたいという狙いがある。

ところが産地の一つの佐賀では、すでに独自に佐賀牛としてブランドを立て、香港などのアジア富裕層に支持されている。これまでの販売活動が実った。これからも和牛ではなく、佐賀牛として売り出していきたい。和牛としてひとくくりに言われても、何をしていいのか分からないし、やる気もわかない。これは佐賀に限らず、たくさんの地域で言えること。

こんな場合、ほかの産業の成功例が参考になるのではと思います。

湯布院、黒川温泉のケース

温泉地の湯布院や黒川では、各旅館の個別アピールよりも「湯布院」や「黒川」という地域ブランドを大事にしたと聞いています。

湯布院では自分の旅館が満室だった場合、空室のある別の(湯布院内の)旅館をすすめるそうです。また、黒川温泉も資金不足から温泉の改修ができなかった旅館のために、入湯手形を作って地域全体を盛り上げて今の成功につながったと聞きます。

鹿島日本酒のケース

佐賀県鹿島の酒造メーカー、富久千代酒造では「鍋島 大吟醸」が世界一のお酒として賞をとられています。そこで、佐賀県の鹿島地域では、鹿島酒蔵ツーリズム®のように、鹿島の日本酒という形で盛り上げていて、酒蔵開きのイベントは街に人がごった返すほどの大賑わいだそうです。

こう考えると、まず地域全体を推しだしその中で個別のブランドを販売するという戦略が厚みのある販売戦略になりそうです。

セールストークは?

たとえば「福分牛(架空)」の見本市にブースを出していて、EU地域の食品会社バイヤーが見に来たとき、こんな会話になると思います。

「福分牛ってなんだい?」
「福分牛は、飼育方法は○○で地元産のエサにこだわって、こうやって育てた。脂身があるがあっさりした味わいで、肉のうまみが十分に味わえるんだ」

「佐賀牛って聞いたことがあるけど、あれとは違うのか?」
「佐賀牛!すごく美味いよね!佐賀牛は、飼育の時△△にとてもこだわってるんだ。味わいがとても豊かだよね。アジアの富裕層にとても喜ばれているんだよ。佐賀牛も、福分牛も同じ日本産で「和牛」なんだ。日本は、欧米ではあまり知られてないけど本当に美味しいお肉を作る生産者の方がいらっしゃるんだ。各地域その土地ならではのこだわりを持って生産してるんだよ。」

「そうか。。。」
「佐賀牛美味いよね!でも、これからは和牛、そして福分牛もぜひ注目して見てほしいんだ!」試食を差し出す。

「ありがとう。検討してみるよ」

とこんな感じになるでしょうか?このお話は、いろんなことに応用の利きそうな損しないお話だと思います。

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